ところがユダヤ人だとバレてしまうと、次の場所へ逃げなくてはならない。観客からは「ユダヤ人に対する迫害が無くなってほしい」「ナチスによって女も子ども関係なくゲットーに連れて行かれてしまうのはひどい」「子どもがこんなにも過酷な日々を過ごしていたと思うと胸が痛い」などの声が聞かれた。
しかし、本作は、むごたらしい戦争の様子ばかりが描写されているわけではない。過酷な状況下でも、少年の純粋さ、強さに感銘を受け、彼の身を案じた大人がいた。少年は名前のほかにもお守りの十字架を与えられ、ひとりでも生き延びられるようにと、ポーランド人としての架空の身の上話を教え込まれる。観客からは「彼の強い意志と匿ってくれる善良な人々の助けがあって生き残れた」「人間を信じることが彼を支えてくれた」などの声が聞かれ、人間同士の心温まるエピソードも感じ取ることができたようだ。また「“生きること”を考えさせられる映画」「“強く生きろ”というメッセージが伝わった」など、どんな状況でも“強く生きる”ことの素晴らしさを考えさせられた観客も多かったようだ。(本ランキングは、8/15(土)に公開された新作映画6本を対象に、ぴあ編集部による映画館前での出口調査によるもの)
『ふたつの名前を持つ少年』
公開中
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