ごめんね、子供たち、不甲斐ない大人たちがダメだからこんなになっちゃったって話で。じゃあ、今までとは違う種類の未来とか、理想郷とか、ヘブンと呼んでいい価値観を、ノックしてドアを開けると、っていうような作品です。ちょこっとしか開かないかもしれないし、すぐに閉めちゃうかもしれませんけど(笑)」。
「舞台をやりたいと思っている少年少女たちが色んなものを見て、演劇でもない、バレエでもない、ヒップポップでもない、どれだかわかんないやぁっていう人が辿り着く、そんな秘境みたいな位置にいるんですよ、コンドルズは」と勝山が語るように、言うなれば“コンドルズ”というジャンルを表現し続ける彼ら。年齢を問わず、辿り着いてくれた人たちのために存在し続けるというが「年もくってきて体力的にもそろそろきついので、照明と音響と舞台美術に頼りつつ、若手のエネルギッシュなダンサーたちに頼りつつ、の総合的な力で攻める時代がきたかな」と勝山らしい表現で新作への意欲を見せた。
台詞は減っても笑いは減らさない、ハイテク装置はたくさん使いながらも、見せ方としてはプリミティブな方向で、徹底的にアナクロニズムに、アナログなほうを志向したいと、ふたりは目指す舞台の姿も語ってくれた。