ヨーロッパ企画の新作は、時空を彷徨う“漂流コメディ”
タイトルの“スイートスポット”は、今作で音楽を手掛けるバンド・moools(モールス)の曲からヒントを得た。「元々、僕がすごく好きなバンドで、マニアックなことをしていながらも遊び心があるんです。その中でも、「このままここに僕は残る」とか、「それぞれがそれぞれの場所に座って行きつけの過去に寄り添う」というような歌詞に惹かれて。そんな、どこか甘い雰囲気が漂う空間とか場所をイメージしての“スイートスポット”です」。
前作が「コーラを買いに行く話」だったように、大がかりな仕掛けの中で、小さなことをああだこうだと言いながら展開するのも彼らの面白さのひとつ。「大きな劇場で何をしたら芝居が成り立つかとか、大きくすべき部分としなくてもいい部分はすごく考えます。内容自体は芝居にすることでもないちっちゃなことをやっていますが、それを大きな仕掛けを使って機能させるのは面白いですね。そのバランスを観ている方にも楽しんでもらえるとうれしいです」。
滋賀公演の後、京都、広島、福岡、名古屋、東京、大阪にて公演を行う。チケット発売中。
取材・文:黒石悦子
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