結成記念公演は光と音の幻想空間に!西本智実率いるイルミナートフィルが鮮やかに船出を飾る
とコンサート冒頭で挨拶した西本智実。華麗な棒さばきで、チャイコフスキーの「眠りの森の美女」より「ガーランド・ワルツ」、メンデルスゾーンの「序曲 フィンガルの洞窟」、ビゼーの「アルルの女」第1組曲より「メヌエット」と第2組曲より「ファランドール」、ムソルグスキーの「禿げ山の一夜」、スメタナの交響詩「わが祖国」より「モルダウ」を指揮。新生の楽団だからこその瑞々しさ、音響条件の悪い野外だからこそ出来る大胆かつダイナミックな演奏を推し進めた。
今回の趣向で注目となったのは、インタラクティブアーティストの松尾高弘とのコラボレーションによるステージ演出だ。ステージ上および後方のアーチ部分に、演奏曲のイメージに合わせて制作された映像を投影。極彩色からモノトーンまで、会場を包み込んだ色と光の美しさには、思わず観客席からためいきがもれるほど。また、各楽曲のイメージに合わせて西本智実が創作した詩を、司会進行のフリーアナウンサー・永井美奈子が朗読。光と音と詩が織りなす幻想的なひとときにとなった。
そして最後のアンコール曲、ヨハン・シュトラウス2世のワルツ「雷鳴と稲妻」では、観客席も総立ちとなり、音楽に合わせた手拍子、足拍子が会場全体に響き渡る大団円へ。