作・演出家の福原充則と俳優の富岡晃一郎から成る劇団「ベッド&メイキングス」の公演が11月6日に開幕。第4回公演に選んだのは、他劇団の作品だった。それは、1994年の初演以来繰り返し上演されてきた劇団「双数姉妹」の『サナギネ』。まっぷたつに仕切られた円形の舞台上でふたつの物語が同時進行し、やがて交わっていくという、まさに演劇でしか作り得ず、円形劇場でしかできない構図を持つ作品を、今年閉館となる青山円形劇場のフィナーレに送り出す。
ベッド&メイキングス『サナギネ』チケット情報
今回の企画は、いつか『サナギネ』を上演したいという福原の思いから始まっていた。「面白いと思う舞台はたくさんあるけど、時間が経つと忘れていく。でも『サナギネ』は、ふたつの話を同時に演じるという構成の面白さ以上に、忘れられないセリフや場面があった。忘れられない芝居ってどういうものなんだろうという興味から、まずは始まっているんです」(福原)。
同じく『サナギネ』を2度観たという富岡も、福原の思いを聞き、すぐにやりたいと手を挙げた。「芝居をふたつ作らなきゃいけないこととか、そのふたつがひとつになるときのタイミングを合わせなきゃいけないこととか、稽古は本当に大変なんですけど(笑)。