だから、いろんな解釈をしながら、私もどこまで自分を解放できるか、挑戦していきたいと思っています」(一路)。そんな等身大の女性を演じる一路は、深作から見てもキュートだそう。「僕がタカラヅカを初めて拝見したときに、『ベルサイユのばら』のオスカル役を演じられていたのが一路さん。僕にとっては憧れの人なんですけど、本当にかわいらしく思えてきて(笑)。ときに母親のような包容力もあり、ドラが非常に多面的で魅力ある女性になっているんですよ」(深作)。
3人だけのこの濃密な芝居は、各地公演いずれも小、中規模の劇場で上演される。「舞台と客席が近い空間で、俳優さんの持ってらっしゃるいいところをそのままお届けできたら」と語る深作。そして一路も、「目線ひとつ、ため息ひとつで、何かが伝わるような空間にずっと憧れてきました。
そこに自分が立っていることを想像すると、ちょっと興奮します」と意欲的だ。深作によると、白鳥は“天使”なのかもしれないらしい。上演されるのは12月。目の前で繰り広げられるめくるめく物語は、まさにクリスマスの贈り物になるかもしれない。
公演は12月6日(土)・7日(日)兵庫県立芸術文化センター 阪急 中ホール、12月17日(水)から23日(火・祝)まで東京・紀伊國屋ホールにて。チケット発売中。
取材・文:大内弓子
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