現在、東京・帝国劇場にてミュージカル『モーツァルト!』が上演中だ。人気のウィーン産ミュージカルで、日本でも2002年の初演から5回目の上演となるヒット作品。今回は主人公ヴォルフガング・モーツァルトを日本初演から演じている井上芳雄のファイナル公演であることも話題。その、“ラスト・ヴォルフガング”に挑んでいる井上に現在の心境を聞いた。
ミュージカル『モーツァルト!』]チケット情報
作品は、天才音楽家・モーツァルトの波乱に満ちた生涯を綴った物語。2002年の初演時、23歳の井上にとっては初めてのタイトルロールだった。「自分のような若造が真ん中に立っちゃってすみません…という気持ちでした。ただ正直、主役のプレッシャーを感じるどころではなく、自分がこの役をやることで必死。
力の抜き方もわからず、全力でやっていました。自分は技術も経験も役に付いていっていないけれど、せめてとにかく必死にやっていることだけは、自分がヴォルフガングをやる意味があるんじゃないかと思ってやっていたんです」と井上は当時を振り返る。
また、短い生涯を周囲との軋轢の中激しく駆け抜けたこの天才の人生は、「そこまで幸せな人生を送ってきた」