『明治安田生命J1リーグ』1stステージ開幕戦・川崎F戦こそ1-3の完敗を喫したが、その後、1位タイ・FC東京、5位・サガン鳥栖、8位・柏レイソル、4位・ベガルタ仙台と厳しい相手との連戦ながら、無敗で乗り切った。3勝2分と首位タイの浦和を叩き、さらに上を目指したいところ。
朗報がある。左足首の手術を敢行した中村俊輔が、早ければ浦和戦でベンチ入りの可能性がある。もし、中村が不在でも、不安はない。横浜FMは相手ボールの出どころに狙いを定め、ボールを奪えば、手数をかけず縦に速い攻撃を仕掛ける。持ち前のパワープレーも健在だ。何よりも、FW・アデミウソンの存在感がひと際光る。
若きブラジルの至宝は、卓越した技術と広い視野で周りを動かす。個の力に頼って独力突破を図るわけではなく、アタッカー陣とのコンビネーションを発揮する。さらに連動性が高まれば、脅威になることは間違いない。
浦和は昨季最小失点の横浜FMのお株を奪う、2失点とリーグ最少タイの堅守を見せる。ただ、湘南ベルマーレとの開幕戦で3点を奪ったが、その後『ACL』も含め6試合で4得点と攻撃陣が鳴りを潜めているのが気になる。阿部勇樹とボランチを組む柏木にはゲームをコントロールするパスとともに、ゴールに直結する働きが望まれる。