勝敗だけではない。両チームには「銭が取れるプロ」がいる。U-21ブラジル代表の背番号10を纏ったアデミウソン(横浜FM)と宇佐美貴史(G大阪)だ。第2節からスタメンに名を連ねたアデミウソンは序盤こそ得点はなかったが、広い視野と規格外の技術と攻撃センスを垣間見せた。前節・松本戦では「これぞワールドクラス!」と唸らせる、ジャンピングボレーでゴールを陥れた。現在3ゴールだが、これから右・藤本淳吾、左・齋藤学とのコンビネーションを深めていけば、大爆発の可能性大だ。
攻撃センスならば、宇佐美も負けてはいない。宇佐美は得点ランキングトップタイの10ゴールを量産するとともに、『ACL』でも4得点をマークし、準々決勝進出の原動力となっている。
ワンタッチで狙い澄ましたシュートを見せたかと思えば、複数のDFを引き連れドリブルしながらシュート一閃、密集の中からピンポイントのラストパスも送る。さらに課題とされた運動量不足や守備の軽さも改善しつつある。短所を補いつつ、長所を磨き上げているのだ。
通算成績では横浜FMが26勝7分15敗とリードしている。G大阪は横浜FMよりも上位にいるが、ボランチ・今野泰幸が出場停止となる不安要素もある。