その犯人の女は、両親を惨殺し、自殺を図ったが死に損ない、逮捕された。その女もまた変わることが、そして幸福になることができるのだろうか?そして事件の真相は…?
キーパーソンである殺人犯の女を演じる愛加は、元宝塚トップ娘役。ストレートプレイに出演するのも、これが初めてだ。「今、稽古でとことん苦しんでいます。宝塚は、作り上げた夢の世界。今やっているのはまったく逆。いかにリアルに、その人がそこに生きているかのように演じるという難しさを、痛感しています。でもこの役は、役者なら絶対やってみたいと思うものが、ギュッと詰まったような役どころなんです。
これをきっかけに新しい自分が出せたら。それに私はこれで初めてアドラー心理学というものを知ったのですが、今までずっと悩んでいたことで、これを読んですごくすっきりした部分があった。たくさんの人にこの話を知って欲しい」と意気込みを力強く語る。
一方、個性派俳優としてドラマや映画にとひっぱりだこの利重だが、彼も10年ぶりの舞台出演。こちらは愛加とは対照的に、「毎日同じセリフを言える舞台って、楽しいですねぇ。今日はどんな言い方してみようかなって考えるのが幸せ」と笑顔だ。