60分を経過すれば、佐藤から浅野拓磨へスイッチし、カウンターの速度を加速させる。広島は『明治安田生命2015Jリーグチャンピオンシップ』でも、自分たちのサッカーを貫いた。
広島だけではない。開幕戦で対戦するオークランド・シティーも進化している。7度目の『CWC』出場となるオセアニア代表にかつてのひ弱さはない。2011年から3大会連続『CWC』初戦敗退を繰り返してきたオークランド・シティーだが、昨年は3位獲得というジャイアントキリングをやってのけた。今のオークランド・シティーは決して安パイではない。
そもそも、『CWC』決勝は欧州王者と南米王者の指定席ではない。
2010年は準決勝でアフリカ王者・TPマゼンベ(コンゴ)がSCインテルナシオナル(ブラジル)を2-0で下し、決勝へ進出した。2013年はホスト国枠のラジャ・カサブランカ(モロッコ)が準決勝で南米覇者・アトレチコ・ミネイロ(ブラジル)を3-1で粉砕している。さすがに現行のシステムになってから、欧州王者の準決勝敗退はないが、10回中2回、第三のクラブが南米代表を蹴落としている。広島×オークランド・シティーの勝者は、準々決勝でマゼンベに挑む。