も日本初演。バロックとモダン、ピッチの異なる2つのオーケストラを対置するという興味深い作品だ。
指揮者陣では、巨匠スクロヴァチェフスキがブルックナーの5番とベートーヴェンの《英雄》を携えて登場。来年4月から首席客演指揮者に就任するコルネリウス・マイスターは9月(ベートーヴェン《田園》他)と12月(マーラー3番)の公演を指揮する。現ウィーン放送響の首席指揮者兼芸術監督のマイスターは2018年からカンブルランの後任としてシュトゥットガルト歌劇場の音楽総監督に就任することが決まっている。18年3月にはベルリン・コーミッシェ・オーパー音楽総監督のヘンリク・ナナシが初来日。ルノー・カプソンとブゾーニのヴァイオリン協奏曲を演奏する。
他にも、ネルソン・フレイレのブラームスのピアノ協奏曲第2番(7月)やギドン・クレーメルが弾く20世紀作品(9月)といった王道プログラムから、フュージョン・グループのウェザー・リポートの活動などで知られるドラマー、ピーター・アースキンが登場するマーク=アンソニー・ターネジのドラムス協奏曲(12月)まで、興味深い公演ばかり。
目と耳を離せない読響だ。
取材・文:宮本 明