池田鉄洋くんが“(小林が)削るだろう”と思って書いた脚本を、僕がまんまやってしまって『やるとは思わなかった』と言ってました(笑)」。
幕が開くまでの客席では80年代ヒットソングが流れ、劇中でも「昭和のおおらかさを思う存分楽しんでください」と始まった本作。物語はパタリロがロンドンに訪れてバンコランやマライヒと出会うところから始まる。そこからの展開は、原作やアニメを見たことがある人ならお馴染み、「パタリロ!」初体験の人なら驚きのハチャメチャぶりを存分に再現。
歌やダンスがふんだんに盛り込まれた華々しい世界観に、クックロビン音頭やゴキブリ走法など「パタリロ!」好きには馴染み深いものから、『ガラスの仮面』『翔んで埼玉』、ミーちゃん先生など魔夜好きならピンとくるものまで小ネタも満載。どこを観ても、何度観ても楽しめそうだ。また、4人しかいないとは思えない魔夜メンズの活躍ぶりも見どころ。
予想以上の再現度に驚くバンコランとマライヒのシーンはもちろん、フェロモンをまき散らすタマネギ部隊のアフター5など、美男揃いの本作で次々と展開される“耽美”な世界。
その中でひとり異色のかわいさを放つのがパタリロだ。