くらし情報『渡辺えりが描き出す、老女たちの演劇への夢』

渡辺えりが描き出す、老女たちの演劇への夢

渡辺えり撮影:石阪大輔

渡辺えり撮影:石阪大輔


常に強いインパクトを残す名女優として、またバラエティ番組のコメンテーターなども務め、テレビの世界でも広く知られる渡辺えり。だが彼女の本質は、日本では非常に数少ない、作・演出・出演の全てをこなす“女性舞台人”というところにあるだろう。

オフィス3○○『鯨よ!私の手に乗れ』チケット情報

そんな渡辺の作劇の拠点・オフィス3○○(さんじゅうまる)の新作『鯨よ!私の手に乗れ』は、老人向けシェアハウスが舞台。そこに暮らす、かつて地方劇団の仲間だった老女たちが、劇団主宰者の失踪により上演されなかった幻の芝居「鯨よ!私の手に乗れ」を上演しようと試みる。介護士らも巻き込んでのドタバタが巻き起こり、加えて70代の“元女優”たちには、当然ながら老いの兆候が。やや切なくもユーモラスな試練を乗り越え、作品は無事上演されるのか!?歌あり、ダンスあり、劇中ミュージカルあり、ハープ演奏(!)あり。ダンスの振付は渡辺自身が手掛け、また新たな肩書きが加わることになる。

劇中で象徴的に使われるモチーフで、タイトルにもある“鯨”。
渡辺はそこに、様々な思いを託す。「やはり3.11以降の東北に対してですね。

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