左から、壮一帆、紫吹淳
1966年の初演以来再演を重ねてきた舞台『細雪』。3月からの明治座公演の初日には、通算上演回数1500回を迎える。そんな節目にあたる今回の公演は、キャストも新しくなった。2008年6月から次女幸子を演じてきた賀来千香子が長女鶴子役に、2011年10月から三女雪子を演じてきた水野真紀が次女幸子役に。そして、新たに参加することになったのが、三女雪子役の紫吹淳、四女妙子役の壮一帆という、元宝塚トップスターである。さて、この名作に飛び込むふたりの思いは──。
舞台『細雪』チケット情報
取材を行ったのは節分の日。紫吹と壮は艶やかな舞台衣装の着物をまとい、長女の賀来、次女の水野とともに、水天宮の豆まきに参加した。
「明治座にたくさん足をお運びいただけますようにという思いも込めながら、みなさんの福を願いました」と紫吹。そんな貴重な体験ができたのも、『細雪』のキャストに抜擢されたからこそだが、初参加にあたってふたりは、「光栄な気持ちでいっぱい」と声を揃える。ことに、宝塚を卒業してから今年2年目を迎えたばかりの壮は、「女優としてご自身の道を極めてらっしゃる先輩方と共演させていただくのは不安でもありますが、貪欲に課題を見つけて、女優として磨きをかけていきたいと思っています」