ニキヤ役上野水香のパートナーとして招かれたカマルゴは、伸びやかかつダイナミックな踊りで日本でも観客の心を掴む若手スター。東京バレエ団が上演しているナタリア・マカロワ版『ラ・バヤデール』のソロル役は昨年、オランダで初めて踊り、マカロワ自身から直接指導を受けたという。「光栄なことでした。彼女はとても具体的に、スペシフィックな指導をされる方。それぞれの役の関係をとても明確に教えてくださいました」。初共演となる上野は「若くて才能があり、素晴らしいダンサー」とカマルゴを大絶賛。「私は2009年のバレエ団初演の時から、毎回違うパートナーと踊ってきました。今回もさらに違ったニキヤ、違った自分をお見せできるのではないかと思います」と話す。
一方、2日目に主演する川島麻実子は、シュツットガルトでニキヤ役デビューを果たしたばかり。最終日にはガムザッティ役で出演する。「コール・ド・バレエ、ソリスト役とほぼすべての役を踊ってきました。それは私の財産。挑戦できるのはとてもありがたいことです。経験を活かしていきたい」と前向きだ。
海外公演という大きな壁を乗り越えた彼らの、力に満ちた充実の舞台に期待したい。
公演は6月30日(金)・7月1日(土)・2日(日)、東京文化会館にて。
チケット発売中。
取材・文:加藤智子