宮本亜門×葛飾北斎は海外でも喝采! 『画狂人 北斎』凱旋公演
朗読劇『画狂人 北斎』撮影:イシイノブミ
9月17日、18日、演出家・宮本亜門が手がける朗読劇『画狂人北斎』の公演が曳舟文化センターで開催された。
世界的に知られた江戸時代後期の浮世絵師・葛飾北斎。この作品はそんな「葛飾北斎」と宮本がタッグを組んだプロジェクトとなり、今年1月に「すみだ北斎美術館」で行われたリーディング公演を皮切りにスタートすることとなった。今年7月には北斎展「Hokusai:beyond the Great Wave」を開催中のイギリス・大英博物館でも上演され、好評を博したこの作品。今回の公演は、満を持しての凱旋公演となる。
物語は、博物館の講演会場から始まる。北斎研究家・長谷川南斗(菊地創)が語る北斎への考えに、彼の研究を手伝う助手・峰岸凛(秋月三佳)は違和感を持つ。凛はかつて自身も画家を目指しながら、とある出来事がきっかけで今は筆を置いていた。
一方、舞台は江戸時代へ。天保の大飢饉や出版統制など厳しい状況の中、絵を描き続ける晩年の葛飾北斎(志賀廣太郎)と、悪態をつきながらも彼を支える娘・お栄(中嶋朋子)。しかし親友である戯作者・柳亭種彦(池内万作)が幕府によって捉えられ、追い詰められた北斎は小布施へと居を移す。