サンクトペテルブルグ・アカデミー・バレエ、2年ぶりの来日公演が開幕
と声をかけ、自らスタイルを示し、そして舞台は、より生きたものに変化していく。
開演直前のリハーサルにもかかわらず、わずか3分程度の序曲のリハーサルに費やした時間は正味15分。このディティールへのこだわりは全編を通して発揮されており、特にコールドバレエひとりひとりへの眼差しや指摘が印象に残った。開場直前ぎりぎりまでのリハーサルでも一切妥協しないその姿勢は、その日の観客の目にも納得のいくものであったに違いない。
注目ダンサーはアレクセイ・ポポフ。ワガノワ・バレエ・アカデミーを卒業後、マリインスキー・バレエを経て、2016年のシーズンからファースト・ソリストとしてバイエルン国立バレエの団員となり、世界をまたにかけ活躍している。また同じくワガノワ・バレエの薫陶を受けた長澤美絵も出演。ドネツク国立バレエを経て、2010年にキエフ・クラシック・バレエに入団。
2014年には、エストニア・タリン国際バレエコンクールにて賞に輝いた。来日公演は12月22日神奈川・藤沢市民会館大ホールでの「くるみ割り人形」で開幕。クリスマス後からは演目を「白鳥の湖」に変え、昭和女子大学人見記念講堂、オーチャードホール、大宮ソニックシティなどを巡演。