世界的ジャズ奏者の夫婦が、共演歴50周年の記念公演を開催!!
「私が渡米した頃は、日本人がジャズをするのはハンディキャップと思われていた時代。そこで単身、差別の中で成功を目指す決意の曲として、1961年に書いたのが『ロング・イエロー・ロード』でした。以来50年以上も弾き続けていますが、その“長い私の道のり”は今も続いています」
そしてトリの『HOPE』。この作品にも彼女らしいメッセージが込められている。「親交のある広島のご住職の依頼で作曲し、原爆の3日後に撮影したという女性の写真にインスピレーションを受けました。初演は2001年8月6日(広島市)だったのですが、その直後の9月11日にアメリカで同時多発テロが起こって。以来、私は平和への祈りを込めて、公演の最後に必ずこの作品を演奏するようになりました」
プライベートでは著名なワイン・コレクターでもある秋吉&タバキン夫妻。『ロング・イエロー・ロード』のイメージにふさわしい銘柄を尋ねると、さすが納得の答えが。
「フランス・ボルドーの『シャトー・オーブリオン』。ボディが厚く、ポテンシャルが十分に発揮されるまでに長い熟成を必要としますから」
公演は9月15日(土)東京・東京文化会館小ホールにて。チケットの一般発売に先がけて、現在プリセールを実施中。受付は5月25日(金)午後11時59分まで。
取材・文:渡辺謙太郎