藤田嗣治展の音声ガイドに津田健次郎「言葉自体が面白い」
、その時代を経ての静かな晩年も「あれだけ尖っていた人が、これほど静かに人生を終えようとしていること。アーティストとしても個人としても、その人生の閉じ方は読んでいて非常に感動的でした」と語る。
普段から美術館にはよく行くという津田。「絵に対しての嫉妬がすごいんですよ。僕のやっている表現というのは、演劇で言えば2時間とか、アニメーションで言えば30分とか、ある種の“積み重ね”の中で初めて到達できる感動がほとんどですよね。でも絵は“一瞬”なんです。なんだかズルいなあって(笑)。しかもその一瞬が、一生忘れられないものになっていく。
そういう嫉妬+リスペクトがすごくありますね」。中でも今回のような大規模展覧会は「“もしかしたら一生で1回かな”という思いで見ます」と話し、本展についても「これを逃すともう見られないかもしれませんよ!」とイチオシする。
「藤田という画家をご存知の方にもご存知でない方にも、非常に興味深い絵を描かれる方ですし、非常に興味深い人物ですし、非常に興味深い人生を送られている方だと思います。僕の音声ガイド共々、ぜひ美術館に味わいに来ていただきたいです!」
質、量ともに史上最大級の「没後50年藤田嗣治展」