そこから大人になり、ウソップ、サンジ、ゾロ、ナミとのエピソードが綴られる。
印象深かったのは、サンジの料理シーン。コック姿の演奏隊が大勢で現れ、フライパンやリズムを奏でながらパフォーマンス。ビッグバンドを思わせるジャジーでノリノリの曲に合わせて、サンジが包丁でリズムをとり、HIPHOPのフロア技、ストリートダンスを披露。最後には、サンジを中心にキッチンがグルグル回るという、舞台ならではのマジックで魅了した。
打って変わって、ゾロ対、鷹の目のミホークの戦いは、1対1の真剣勝負。殺陣で剣が合わさる音を楽器で表現し、そのシリアスさに鳥肌が立った。見ているこちらも手に汗握る迫力で、ゾロの「俺はもう二度と負けねえ」が胸に迫った。
一部ラストでは5人が揃い「海賊王に俺はなる!」。この先の物語を壮大な予感させ、たまらない気持ちになった。
二部は“宴”という名の通り、まさにお祭り。ワンピースの名曲の数々が披露される。ナミのバトントワリングをはじめ、キャラクターの得意技が盛り込まれるのが面白い。この曲をこの楽器で?!こんなアレンジで?!と、意外なアプローチもこのステージならでは。音が生きている、粒立っているのを、肌で味わえた。