くらし情報『観月ありさ主演、手塚治虫原作の舞台『悪魔と天使』 稽古場レポート』

観月ありさ主演、手塚治虫原作の舞台『悪魔と天使』 稽古場レポート

『悪魔と天使』稽古場の模様撮影:五月女菜穂

『悪魔と天使』稽古場の模様撮影:五月女菜穂


手塚治虫の生誕90周年を記念した舞台『悪魔と天使』が2019年1月19日からKAAT神奈川芸術劇場〈ホール〉ほかで開幕する。開幕まで2週間を切ったある日、都内で行われている稽古を取材した。

本作は、手塚治虫の幻の作品と呼ばれる『ダスト8』を原作にした、初の舞台作品。物語は、平成から元号が変わる時、豪華列車トワイライトエキスプレス号の大事故という惨事から生き延びた生還者の人生が中心に描かれる。彼らは事故を起こす直前に「生命(いのち)の山」に接触し、その破片である「生命の石」の力で再び生命を得ることができた。人間たちが死と向き合った時、どう生きるかの葛藤やどう対処するのかを問う形で展開していく舞台だ。

この日は、2幕の3つのシーンを計3時間にわたって見学した。モトイキ シゲキの演出のもと、立ち位置やセリフの言い回しなどを丁寧に何度も同じシーンを繰り返す。
海江田沙月役の観月ありさ、九條小百合役の高島礼子、柏木守役の野村宏伸による緊迫したシーンは、それぞれの思いをぐっと抑えた大人な芝居。視線ひとつで空気をつくることができるのはさすがだった。渋井新役の佐藤B作と、大前田十蔵役のぼんちおさむのシーンは、アドリブが飛び交う。

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