くらし情報『『ビビを見た!』演出・松井周「お客様にも体験をしてもらいたい」』

『ビビを見た!』演出・松井周「お客様にも体験をしてもらいたい」

ビビ役の石橋は「ビビは希望や光みたいなものも纏う人。石橋さんはコンテンポラリーダンスを踊られるので、ビビの人間離れした存在感をは身体の動きでも表現してもらおうと思っています」

なぜ今、この作品なのか。その理由のひとつは「ある種の全体主義というか、パニック状態になってみんなが同じ方向に流れていってしまっていたり、タガが外れて歯止めがきかなくなってしまっている状況を取り上げたかった」と松井。「僕は今、“一寸先は闇”という言葉にリアリティがあると思っているんです。これまで考えられなかったようなことが普通に起きる。僕らはその緊張感の中で生きている。これは、僕が演劇のいいところだと思うことですが、自分の中の妄想や恐怖がパンパンになったとき、それを舞台上の人がやっているのを観ることが、ひとつの治癒にもなるというか。膨れ上がったものの空気を抜くような作用があるし、自分ならどうするかを考えるきっかけにもなると思うので、そういう状況をつくってみたいと思いました」
「この作品は“見える”“見えない”がすごく重要。
お客さんにもその体験をしてもらいたいなと思っています」と、本作ならではの体験ができそうな作品。

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