また前回、女優のキム・スハさんとやれたことは大きくて。クリスとキムの関係のように、異国の人である彼女に、少しでも自分の気持ちを伝えたいと自然に思えるようになりましたから。この経験は、再びクリスをやる上でも大きな武器になると思います」
今秋11月に開幕するのは、IHIステージアラウンド東京にて世界初演される『ウエスト・サイド・ストーリー』。かつて小野田は劇団四季『ウエストサイド物語』(2016年)にトニー役として出演しているが、今回はリフ役での参加となる。「ステージアラウンドというエンターテインメント性にあふれる劇場なので、本当に面白くなると思います。転換がない分、躍動感のある、ある意味映画に近いようなスピード感を味わっていただけるのではないでしょうか」
『ロミオとジュリエット』を下敷きに、ジェット団とシャーク団の抗争を巡る悲劇を描く本作。そのジェット団のリーダーで、トニーに厚い信頼を寄せるのがリフだ。「トニーは歌、リフはダンスってイメージがありますが、実はこの両役を演じた俳優って、世界にひとりじゃないかと言われているそうなんです。
こんな世界的な名作を代表する両役を、しかも20代のうちに演じられてとても光栄ですし、すでに人1倍ワクワクしています!」
取材・文:野上瑠美子