KERA×多部未華子「“面白い”は“わかる”だけじゃない」
と明かすカフカ作品。やはり難解なものになるのだろうか。
カフカの大ファンでこれまで2作、カフカにまつわる作品を上演してきたKERAは「世の中にはいろんな「面白い」があって、スッキリとわかりやすい面白さもあるし、爽快感を伴う面白さもある。そしてなんだかわからなくて観たあともモヤモヤするような面白さもあるんですよね。絵やダンスを観て、“これどういうことなの?わからないからつまらない”と言う人っていないじゃないですか。絵画やダンスは“わかろう”という前提で観ないから。“わかる”ってことだけじゃないんですよ、“面白い”って」。その世界で演じるのは大変そうだが、多部は「内容をよく理解できないまま稽古場に行くことは結構あることなので、いつも通りです」と飄々。
「けれど稽古で“何度読んでもわからなかった”と話すと、大体松尾(スズキ)さんに“え!”と言われてしまいます(笑)」と笑う。その松尾作品での活躍は実は本作にも直結している。「僕は昔から松尾さんをすごく信じているから。その松尾さんの作品に何本も出ている多部ちゃんへの信頼は大きいんです」(KERA)。舞台での芝居が「1番好きです。本番の約2時間を頑張れば終わる、その潔さが好きです」