くらし情報『Kバレエカンパニー『マダム・バタフライ』開幕目前! 芸者衆による日本の美を鑑賞』

Kバレエカンパニー『マダム・バタフライ』開幕目前! 芸者衆による日本の美を鑑賞

を扇子の舞で。3曲目は立方:眞由美、三味線:夏栄で深川芸者の艶を唄った「辰巳よいとこ」の踊りで締めくくった。

間近で日舞の動きを見ると、膝を曲げたいわゆる「腰を入れた」低い重心でバランスを保っているのがよく分かる。バレエとはまったく違う体の使い方、顔の向きや目の動かし方ひとつで表情を作る様子をダンサーたちは食い入るように鑑賞していた。

そして返礼として『マダム・バタフライ』の抜粋シーンを披露。作品の見せ場の1つでもある花魁道中のシーンを、花魁役の山田蘭と振袖新造役の8人のダンサーが踊った。本物の日舞に触れたためか、ダンサーの足を摺るような動き、花魁役の山田の切れ長の目のわずかな動きにも艶のある表情が見え、本番が楽しみになった。

続いて成田紗弥、山本雅也のペアが踊ったバタフライとピンカートンの「初夜のパドドゥ」は、伏し目がちな目線での“静”から、感情が高ぶる“動”への変化を大きく見せる美しいパドドゥとなっていた。


芸者衆による日本の伝統芸能を鑑賞し、バタフライと花魁役を踊る中村祥子は「普段バレエでは大きく広く踊るけれど、シンプルな顔の動きだけでも表現できるということを学びました」と感慨深そうに述べ、初日をつとめる矢内千夏からは、着物の長い裾の裁き方など具体的な質問も。

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