くらし情報『太鼓・鼓童「長い『道』の“今”を切り取った公演」巡演中』

太鼓・鼓童「長い『道』の“今”を切り取った公演」巡演中

セットリストには、「佐渡の國鬼太鼓座」時代から受け継がれる『屋台囃子』、鼓童結成時に作られた『三宅』、今年の新曲『有頂天』まで並ぶ。齊藤が「僕は“鼓童クラシック”と呼んでいます」と言うようなテイストの楽曲揃いだが、それを今年初めて経験した地代は「“僕が観ていた鼓童の舞台”に立っている感じ」と明かした。「僕は2011年に研修所に入り2013年から舞台に立っているのですが、2012年に坂東玉三郎さんが芸術監督に入られたので、ずっと玉三郎さんのつくるステージに立たせてもらってきました。玉三郎さんのステージは僕らが想像もつかないようなアイデアが満載でしたが、そういう新たな体験を経ても『道』のような公演に戻ってこられるのが鼓童の強さ。こういう公演があるから、僕らはいろんな挑戦ができるのだと改めて感じています」

不変的な太鼓の魅力を真っ直ぐに伝えながらも、毎回、表現の新しさや広さに驚かされるのが鼓童のステージ。真逆のようなことがなぜできるのか。「『変化していこう』と思ってやっているわけではないのですが、伝統芸能って“伝統”になった時から衰退する。歌舞伎なども、常にその時その時の世のニーズを取り入れながら何百年と続いてきた世界だと思います。

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