くらし情報『オペラ的なわかりやすさが魅力、聖夜のメサイア』

オペラ的なわかりやすさが魅力、聖夜のメサイア

オペラ的なわかりやすさが魅力、聖夜のメサイア

鈴木雅明 撮影:源賀津己


師走のクラシック音楽の風物詩といえばまずは「第九」が思い浮かぶ。でもクリスマスは《メサイア》のシーズンでもある。東京でも、東京芸術大学や立教大学、東京女子大学など、60年から70年近い歴史を持つ《メサイア》演奏会が少なくない。そんななか、2001年に始まったのが、サントリーホールのバッハ・コレギウム・ジャパン(BCJ)の《メサイア》。今年で19年目。すでに新たな伝統だ。

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「うれしいことですね。僕らが普段バッハを演奏していることは知らずに、毎年これだけを聴きに来るというお客様もいらっしゃいます(笑)」(BCJ音楽監督・鈴木雅明)

バッハと同年生まれのヘンデルのオラトリオの代表作。
その魅力は「わかりやすさ」だと語る。「非常にまとまりがあって、音楽的にも楽しめる。バッハみたいに複雑な対位法などはありませんから。バッハと同じぐらいの作曲技術はあったと思いますけど、難解なことは避けている。とても巧みで上手いんですね。けっして浅薄ではないですが娯楽的でわかりやすい。その意味では、すでにかなり(次の古典主義の時代の)啓蒙主義的な傾向にあるんですよ」

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