くらし情報『オペラ的なわかりやすさが魅力、聖夜のメサイア』

オペラ的なわかりやすさが魅力、聖夜のメサイア

「メサイア」は救世主のこと。イエスの生誕から受難、復活までを描く。「歌詞は聖書の言葉だけを使っているので、キリスト教の音楽であることは間違いありません。しかしバッハのカンタータや受難曲とはちがって、教会の典礼のための音楽ではなく、あくまで劇場用、演奏会のための作品なんですね。オペラにも似たストーリー性があるのもわかりやすさにつながっていると思います」

一部をカットして演奏することも多いが、BCJは常に全曲演奏で、2時間40分ほど。「音楽も歌詞もつながりがあってできているので、カットすべきところがないんです。ヘンデルの他のオラトリオは平気で4時間を超えますから、それに比べたら非常にコンパクトだと言えます(笑)」

ヘンデルが演奏のたび、おもに歌手の都合に合わせてさまざまな編曲を施したために多くの異版が存在する。BCJも19年の間にさまざまな版で演奏してきたが、あまりそこにこだわる必要はないと説く。
「毎年議論はするのですが、ヘンデルが実際にどのように演奏したかがわからないので、どうやっても正統的な演奏にはならないんです。海外で、全部の版を演奏するというプロジェクトもあるらしいですが、そこにこだわり過ぎてはいけないと思います」

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