東京マハロの再演作で三津谷亮がキリストの12使徒に
怒るって下手をすると単調な表現にもなりがちですけど、そういう核があることで、いろんな怒りのグラデーションが出せるのではないかと思います」
稽古開始から数日とのことだが、すでにコミュニケーションはばっちりだという。「本当に笑いが絶えない現場ですね。初参加ということもあり、最初はまったく整備されていない道を進むようなものなので、すごく不安だったんです。でも演出の矢島さんのダメ出しが本当に的確で!すべてがストンと、すんなり入ってくる。そこはいい意味で乗っかって、でもチャンスがあれば自分からどんどん広げていけたらなと。あとお酒が好きなので、『飲みに行きましょう』って言いやすい現場なのも嬉しいです(笑)」
13年の役者人生の中で、初めての取り組みにも挑戦したいと語る。「今まで僕は“音”で芝居をしてこなかったと思うんです。例えば、なにか立てたいところでゆっくり音を上げていくとか。
でもそれってセリフという言葉を伝えるのではなく、セリフの技術力を伝える方向に行きがち。でも今回はかぶせて笑いにしていくところがあったり、同じ音を出さないとやっぱり面白くなくて。そこはいい挑戦になると思いますし、それによってどんなグルーヴを生み出していけるのか。自分自身、すごく楽しみです!」
取材・文:野上瑠美子