松本幸四郎が語る、大阪松竹座2年ぶりの「七月大歌舞伎」
松本幸四郎
昨年の南座「吉例顔見世興行」以来、関西で今年初となる大歌舞伎の幕が開いた。大阪松竹座の「七月大歌舞伎」。コロナ禍で「待ってました!」の大向うの掛け声はなくとも、俳優も観客も熱い思いでこの日を迎えた。昼の部は、妖刀をめぐる物語で歌舞伎の様式美にあふれた夏芝居『伊勢音頭恋寝刃(いせおんどこいのねたば)』。そして片岡仁左衛門、片岡孝太郎、片岡千之助の松嶋屋三世代がそろう粋で華やかな舞踊『お祭り』。夜の部は、明り取りの天窓の演出が印象に残る、血のつながりを越えた家族の情愛を描く『双蝶々曲輪日記(ふたつちょうちょうくるわにっき)』「引窓(ひきまど)」。そして男女の悲恋と親子の情愛を描いた上方和事の代表作『恋飛脚大和往来(こいびきゃくやまとおうらい)』「新口村(にのくちむら)」。この『伊勢音頭』と『引窓』に、「大阪が好き」と公言する松本幸四郎が東京から出演、意気込みを語った。
「七月大歌舞伎」チケット情報
「上方のお芝居は僕の好きな人間味あふれるお芝居が多いように思います。客席の反応もストレートで、楽しませてほしいという積極的な気持ちを感じて、とても刺激になります」と、大阪への愛を口にする幸四郎。