くらし情報『砂川涼子が歌う、月の光に浮かぶ静かで美しい聖夜』

砂川涼子が歌う、月の光に浮かぶ静かで美しい聖夜

とくに、あまり歌う機会がなかった関西のお客様方を身近に感じて歌えれば本当に幸せだなと思っています」。

沖縄・宮古島の出身。子供時代のクリスマスは、南の島の暖かい冬の思い出。「イルミネーションやツリーの横にはハイビスカスが咲いていて、私たちも半袖なので、いわゆるクリスマスのロマンティックな雰囲気とはちょっと違うんです。だから都会で暮らす今でも、クリスマスに雪が降るとワクワクうれしくなってしまいます」。でも、遮るもののない島の空に浮かぶ月は、都会の月とは比べものにならないほど美しいのだと教えてくれた。彼女の歌う『月』も、その美しい輝きを放っているはずだ。

絶対に聴き逃せないぞと思うのが、ドヴォルザークの歌劇《ルサルカ》のアリア『月に寄せる歌』。
息の長いメロディがゆっくりと静かに盛り上がっていく愛の歌は、彼女の歌の美質にじつにふさわしい。また、彼女が来年1月に出演するびわ湖ホールの沼尻竜典の歌劇《竹取物語》のアリアをひと足先に聴けるのもうれしい。人気作曲家・加藤昌則がこの日のために編曲し直したというクリスマス・メドレーも楽しいに決まっている。共演は魔術のように多彩な音色を繰り出すピアニスト河原忠之。幸せな歌声に包まれて、清楚なクリスマスを過ごしたい。

チケットは発売中。

取材・文:宮本明
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