くらし情報『ピアニストふたりでみる夢は、色鮮やかに時代を超えて』

ピアニストふたりでみる夢は、色鮮やかに時代を超えて

河村尚子

河村尚子


ドイツを拠点に活躍する本格派ピアニスト、河村尚子とアレクサンドル・メルニコフ。ちょっと思いがけない顔合わせで、この11月、初めてのデュオ・リサイタルがひらかれる。東京芸術劇場コンサートホールの響きのよい空間で、2人のピアニストが向き合うシリーズ「VS」の第7弾にして、外国籍の演奏家が登場する初めての機会だ。
「サーシャ・メルニコフとは10年以上知り合いですけれど、共演するのは初めてですし、本当に大スーパースターだから。すごく優しい、いい人なんですよ。でも、ロシア人らしく、口では本当に厳しいことを言う。つねに真剣に、作曲家の意図を理解し、それを表現しようとしている人だと思います」と河村尚子は言う。
シューベルト晩年の「幻想曲」で始まり、ドビュッシー自身の4手連弾版による交響詩「海」、ラフマニノフの2台ピアノ版「交響的舞曲」へと時代を進む多彩なブログラム。
シューベルトの音楽は近年集中して取り組んでいるが、オーケストラでも名高い2曲は、河村尚子にとって新たな挑戦となる。
「シューベルトは掘り下げてきて、また違う顔がみえてきたし。『幻想曲』はすごくシンフォニックで、2手では弾ききれないことがたくさん詰まっていると思うんです。

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