現状には満足できない。でも、自分を誇れる自信はある/誰に見せるでもない爪
第17回:「成長を求めることと無いものねだり」
(c)誰に見せるでもない爪
今回の読者投稿は人生を大きく変える目標も、覚悟ももって夜職をはじめた、という方。
「あまり人に言えてないですが、いつか全てのことに胸を張りたいです」と書かれていた。
夜の仕事を人に言えない、胸を張れない、という人はいるかもしれないが、昼だって夜だって、経済を動かす立派なお仕事。
では、胸を張って働くとは、どういうことなんだろう。
端から見たら十分胸を張って良いはずの人でも、自分自身ではそうなれない人がいる。
周りは自分よりも楽しそう、自分よりも稼いでいる、自分よりも若い、結婚している、子供がいる、充実している、という「隣の芝は青い現象」(以下、芝現象とする)が起こる。
これは本人の性格の問題なので、自分で終わらせるしか方法がない。
以前、俳優の高橋一生が某テレビ番組で「売れなくても良いんだ、って言ってる人たちって批判家っぽくなってくる」と言っているのを見たことがある。
芝現象を直視したくなくて、他への批評でカバーして安心したいことのあらわれなんだろうか。
それらを見て思ったのは、成長を求めることと無い物ねだりは紙一重ということだ。