目的を達成するために必要なものは「百忍」?この言葉の深い意味
聞きなれない方もいらっしゃるかもしれませんが、『菜根譚』という中国古典は、論語と並んで多くの著名人に影響を与えてきた処世訓の名作。
そして本書『世界最高の処世術 菜根譚』(守屋洋著、SBクリエイティブ)は、「人間関係・人づきあいに長ける智恵」をテーマとして、同書をビジネスパーソン向けに再解釈した書籍です。
きょうは第三章「組織でしたたかに生きる」のなかから、「『百忍』で耐え抜く」に焦点を当ててみます。
聞き慣れない「百忍」ということばには、どのような意味があるのでしょうか?
■粘って粘って粘り抜くことが必要
「衰颯的景象、就在盛満中。発生的機緘、即在零落内。故君子居安宣操一心以慮患、処変当堅百忍以図成」『前集117』より
(下り坂に向かう兆しは最盛期に現れ、新しいものの胎動は衰退の極に生じる。だから君子たるもの、順調なときにはいっそう気持ちを引き締めて異変に備え、困難にさしかかったときには、ひたすら耐え忍んで初志を貫徹しなければならない)
「衰颯」とは衰えること、「盛満」とは真っ盛り、そして気になる「百忍」は、ひたすら耐え忍ぶことだそうです。
その人物の真価が問われるのは、「変に処する」