銀行員だけが知っている「資産運用」についての2つのあらぬ誤解
しかし重要なのは、「おそらく、まともな金融機関の営業担当者で、このようなセールストークを使う人はほとんどいないでしょう」という著者の指摘です。
預金の場合、ごく一部の大口預金者に対して優遇金利をつけるケースはあるものの、投資信託の場合であれば、「お客様だけ特別ですよ」などということはできないこと。つまり、絶対に成り立たないセールストークだということです。
ところが残念なことに、世の中にはそういうことをぬけぬけと口にし、お金をなんとか引っぱり出そうとする輩がいます。詐欺的な金融商品を、なんとかして売りつけようとする人たちです。
しかし冷静に考えれば、彼らのいうことはおかしな話だということがわかるはずだといいます。
理由はいたってシンプルです。本当に「非常に有利な話」なら、人に紹介する前に、借金してでも自分で投資しようと考えるはずだから。
結果こそ人によってさまざまだとはいえ、そもそもマーケットとは、機会が平等に与えられているもの。誰でも参加でき、かつ同じ条件の下で競争するものなのです。
ということは、マーケットで運用する限り、「あなただけに特別、有利な条件を提供します」などという投資商品は成り立つわけがないということ。