9割できたらそれでOK!誰でもできる「なりたい人になるコツ」
■この世は「完璧」が成立しない世界
そして、そもそも「完璧」などというものは成立しないとも思っているのだそうです。
なぜなら著者のいる医学の世界に「完璧」といえるものはないから。
病気は同じでも、患者さんの状態は一人ひとり違うもの。手術をするにしても、たとえどれだけ経験を積んできたドクターだったとしても、「その人の手術」はぶっつけ本番の一回限り。
つまり手術に「成功」することはできても、その「成功」が「完全な成功」だったのかどうかは比較対照できるものではない。
「完璧」が成立しない世界だからこそ、自分で満足できる範疇で、より多くの人から満足してもらえるものを目指し、どこかで思い切って区切りをつけ、よしとするしかないということ。
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「なにごとも完璧でなくてはいけない」と考えてきた人にとっては、目からウロコが落ちるような考え方ではないでしょうか。しかし、これはどんな仕事についてもいえることであるようにも思えます。
(文/書評家・印南敦史)
【参考】
※窪田良(2015)『「なりたい人」になるための41のやり方』サンマーク出版