8割の人は自分の声が嫌い!けれども声ひとつで人生は変えられる
たしかに、子どものころ、声の音量を注意されることはあっても、声の質や出し方について、教わった記憶はありませんよね。
■声ひとつで「理想の自分」も作っていける
山﨑さんによれば、日本の声に対する意識は欧米諸国とくらべて、100年も遅れている、ということです。
ということは、いい方を変えれば、これから日本が本格的に声に取り組むようになれば、ものすごい伸びしろを持っているということになりますよね。考えられる効果や影響をお聞きしたところ、「自己肯定感の向上につながる」とのこと。
さらに、山﨑さんは、つくりものでない「本物の自分の声(オーセンティック・ヴォイス)」が手に入れば、人生が変わるとまでいうのです。
「あなたが出している声はあなたそのものです。あなたが声を出し、その声があなたをつくるのです」
たとえば、汚い言葉を使うと、心まで汚くなってしまう気がしますよね。声にも同じことがいえるのでしょう。
本書のなかでは、学級崩壊寸前のクラスを担任していた女性が、自分の声を認識し、それを本来の声に戻していくにつれて、生徒たちが別人のように穏やかになった実例が挙げられています。
彼女が最初に出していた声は、彼女自身でさえ耳をふさぎたくなるようなヒステリックなキーキー声だったそうです。