ただ「食べるだけ」の大食い選手権が20年以上も続いている理由
そして、味を問わずにジャンクなグルメやご当地フード、人気の食品を食べまくる大食い番組は、見ている側にも高揚感を得られる効果があるのです。
2014年~2016年は元旦に放送され、国別対抗で盛り上がりました。お正月から大食いを見ることで、平和な気分になれたことでしょう。
人には、自分が安全でありたいという代えがたい欲求があります。テレビをつければ戦争やテロや不景気や殺人事件が起こっているなか、安心してごはんをたくさん食べたいという潜在的な欲求が、元旦の大食い番組につながっているといえます。
大食い番組を見ている時間だけは、つらい現実を忘れられるのです。
ごはんを食べることがストレス解消という人も多いでしょう。ですがひとりが食べられる量には限界があります。
常人の限界を超えて食べまくる大食いファイターを見て、ストレス解消、安全への希求、平和への渇望などが同時に満たされるのです。
■4:モラルの高い日本人の背徳感を刺激
また食べまくることで高揚感と背徳感が満たされます。肥満の少ない日本では、食べすぎはよくないこととされています。
それを堂々と合法的に、平然としていることに背徳感があるのです。