日本の臓器移植手術が「アメリカより20年も遅れている」理由
と臓器提供するケースが多いのです。そのため、臓器移植を受ける側にとって有利な環境にあります。
そもそも日本では、終末医療において、死亡時以外の医療行為の停止は認められていません。この点について、神戸大学大学院法学研究科の丸山英二氏も自身のサイト上で指摘しています。
どんな人でも限界まで最大限の医療を受け、治療を長引かせるため臓器の状態が悪くなり、移植に対応できる臓器の供給が難しいという面があるのです。
いま、「異色の漫画」として注目を集めているナガテユカさんの『ギフト±』では、女子高生が犯罪者の臓器を闇ルートで販売に関与します。
ドラマ化もされた大人気漫画『エンジェル・ハート』では、主人公が心臓移植で一命をとりとめます。
フィクションでは驚くほど簡単に臓器移植をしていますが、現実の日本ではほとんどありえない状況なのです。
■日本では脳死が死ではない
臓器移植の問題は、脳死の問題でもあります。みなさんは、脳死を人の死とするかについては医者の間でも議論が分かれていることをご存知でしょうか。
日本では特に倫理上、脳死をまだ人の死とはみなさず、臓器移植は人道に反する行為だと感じて反対する考え方もあるのです。