20分以上は効果がない!? 心肺蘇生はいつまで続けるべきなのか
一次救命措置においてこのガイドラインは、次の3つの条件を満たしている場合です。
(1)「救命救急医が心肺停止の瞬間に立ち会っていない」
(2)「電気ショックを与えられていない」
(3)「移動の前に一度も脈が戻っていない」
病院に運ばれた人のうち3.1%が蘇生していますが、この3つの条件をすべて満たしていた人の生存率は776人中3人、0.4%でした。
二次救命措置では、条件は5つです。
(1)「救命救急医が心肺停止の瞬間に立ち会っていない」
(2)「倒れる瞬間が目撃されていない」
(3)「その場にいた人により心肺蘇生が行われていない」
(4)「電気ショックを与えられていない」
(5)「移動の前に一度も脈が戻っていない」
これらの条件を満たしていた人で蘇生した人は、なんと1人もいませんでした。
しかし、これらの条件を満たしていない場合、生存率は上がります。心肺停止状態になって病院に運び込まれた人全体の生存率は5.4%でも、一次救命措置の条件を1つ以上満たさないものがあった場合は11.9%に上がります。二次救命措置の条件を1つ以上満たさなかった場合の生存率も7.9%になります。