夜更かしは絶対ダメ!睡眠不足が子供のIQを下げる驚くべき理由
浅い眠りは“レム睡眠”と呼ばれます。“レム”とは“眼球が動いている状態”という意味の英語の頭文字を取った言葉で、文字通りまぶたの下で眼球が細かく動いています。
このレム睡眠のあいだは、体は眠っていても脳は活動していて、記憶の整理と定着の作業をしています。
一方、深い眠りは“ノンレム睡眠”と呼ばれ、体だけでなく脳も休んでいる状態です。
そして、少し専門的な話になりますが、脳が活動しているレム睡眠のあいだ、脳波には“睡眠スピンドル”と呼ばれる特殊な波形が見られます。
質のよい睡眠ができていると、このレム睡眠とノンレム睡眠が規則正しく訪れ、安定した睡眠スピンドルの波長が確認できるというわけです。
そして今回の調査では、睡眠中この睡眠スピンドルの波形が多く観察されるほど、子どもたちの知能テストの成績がよいことが証明されたのです。
この結果について、モントリオール大学の睡眠の専門家で、今回の調査を指揮したロジャー・ゴッドバウト教授はこう説明します。
「この結果は、認識能力に睡眠が大きな役割を果たしている、ということを証明しています。なかでも、成長の過程にいる子どもや若者にとっては、睡眠不足は脳の発達にとくに大きな影響を与える深刻な問題なのです」