まずは最悪にフォーカス!不幸な時でも「前向きになれる考え方」
と考えることをやめたから。
「やりたいこと」はできなくて、「夢」や「希望」も持てないもの。最初からそう考え、「絶対にこれだけは嫌だ!」というものだけを設定し、そこから逆説的に考えれば、幸せだと思えることの選択肢が広がるということ。
著者はそれを「ネガポジ・メソッド」ということばに置き換えていますが、つまりどんなことでも、まずはネガティブ(最悪)なことにフォーカスする。
そうすれば、そのこと以外のすべてを「ポジティブなもの」ととらえられるようになる。
そこまで考えを進めることができれば、「ネガティブ以外=ポジティブな選択肢」となり、「最悪な人間ではない自分」と共存できるという考え方です。
*
不幸な経験をしてきた人は、とかくマイナス思考に陥りがち。そんななか、この著者が突出しているのは、めちゃめちゃ前向きで明るいことです。
だからこそ、心に強く訴えるものがある。読んだ人はきっと、生きていく力を実感できるはずです。
(文/印南敦史)
【参考】
※黒沢一樹(2015)『最悪から学ぶ世渡りの強化書──ネガポジ先生仕事と人間関係が楽になる授業』日本経済新聞出版社