くらし情報『手術を受けたのに保険金が払われない 保険相談事例5』

手術を受けたのに保険金が払われない 保険相談事例5

目次

・たくさんの「こんなはずでは!!」
・手術は確かに受けたのだが…
・支払いの対象となるのは「治療」をされたか
手術を受けたのに保険金が払われない 保険相談事例5

たくさんの「こんなはずでは!!」

全国で起こる、様々な消費者のトラブルや苦情を受け付ける国民生活センター(以下センター)が、保険にまつわるよくあるトラブルとして、幾つもの事例を挙げている。

センターの「医療保険のQ&A-相談事例からみる注意点-」と題されたケースから、前回は「入院したのに不払いとなった」というものを紹介した。5回目の今回は「手術をしたのに給付対象外と言われた!!」というケースを学んでいきたい。


手術は確かに受けたのだが…

消費者はどのような流れで問題となったか。細かく動きを見てみよう。

1.腫瘍があるのが分かったので、入院して摘出手術を受けた。2.その時医師から「検査のため」と言われた。3.診断書にもそう記載された。

4.その後保険会社に請求をしたところ、「検査目的の手術なので支払い対象外」と回答された。5.入院して手術もしているのに、「検査だから」と拒否されるのは納得がいかない――というものだ。

支払いの対象となるのは「治療」をされたか

これに対しセンターは以下のように答える。
まず、「保険金の支払い対象となる入院や手術とは、病気や手術を直接治療するための入院や手術」であるということ。

その原則を確認したうえで「手術」の通常の定義となるものを以下の通り示す。

「手術」とは通常、「治療を直接の目的として、器具を用い、生体に切断、摘除などの操作を加えること」をいう。吸引、穿せん刺しといった処置や神経ブロックなどは、「手術」に該当しないことがある。
またこれに補足として、診断や検査のための手術。病気が直接の原因でない不妊治療。美容整形目的の手術などは、支払いの対象とならない場合があると注意を喚起する。

「検査」目的の入院・手術を受けた結果、良性と診断されたなら保険金は支払われない、ということは意外と多いので、加入時によく説明を聞く必要があるかもしれない。
その際には、「検査の結果悪性であったなら、検査費用も含めてどうなるか」ということも確認しておけばより安全だろう。

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