都内の交通事故死者の4分の1がバイク事故!?バイク愛好家はこうして備えよう
一方、一般社団法人日本損害保険協会「2012年度自動車保険データ(支払保険金関連)」の「2.用途・車種別のデータ 第1部 人身事故 8.加害者用途・車種別 / 被害者状態別の平均人身損失額」によると、車種別交通事故におけるバイク(小型二輪自動車)被害者の平均人身損失額(注)は、営業用普通貨物車(2t超)、自家用普通貨物車(2t超)に次ぐ3位です。自家用乗用車(95万6,000円)の1.6倍以上にあたる155万1,000円となっています。バイクに乗るということは、ライダー自身の人身損害(ケガ、後遺障害、死亡)はもちろん、事故の相手に対する損害賠償額も大きくなりやすいということを肝に銘じておくべきでしょう。
(注)被害者の平均人身損失額とは、交通事故による被害者1人当たりの人身損失額(被害者の治療関係費、慰謝料、休業損害、逸失利益等の合計)の平均値のことです。
事故に遭った時に身を守ってくれるものには、どんな物がある?
都内におけるバイクの死亡事故による損傷部位で一番多いのは頭部で、約5割を占めます。次に胸部で約3割となっています。バイクには自動車と違ってシートベルトもエアバックもありませんから、事故の時の身体へのダメージは計り知れません。バイクに乗る時には頭部と胸部を守ることが大切になります。
事故の際に頭部を守る物として、ヘルメットがあります。ところが、警視庁の調査によると、バイク事故の死者のうち約4割の人のヘルメットが脱落していています。ヘルメットは、ただかぶればいいのではなく、規格に適合した物を、あごひもをきちんと締めて装着することが大切です。
また、胸部を守る物としては、プロテクターがあります。プロテクターには、さまざまな部位用やタイプがあり、ブーツ・グローブ・ベスト・ジャケット・全身を守るオールインワンなどがあります。ところが、プロテクターを装着してバイクで走っている人を街で見かけることは、残念ながら多くありません。警視庁が平成19年から平成26年にかけて行った調査によると、装着率は1割に満たないのです。装着しない理由として「着用するのが面倒」「値段が高い」などが挙がっています。
いざという時に命を守る物として、せめて胸部プロテクターだけでも装着したいものです。
125cc以下のバイクにはファミリーバイク特約がおすすめ
働き盛りの年齢層がバイク事故に遭われている実態から、事故に備えてバイク保険への加入を考えたいところです。内容としては自動車保険と変わりません。加入が義務付けられている自賠責保険と任意保険があります。バイク1台に対して1契約必要になります。
任意保険は、125cc以下のバイクに関しては、ご加入中の自動車保険があれば特約として付保することができます。「ファミリーバイク特約」というものです。同特約には人身傷害補償があるものとないものがあります。
メリット、デメリットは次の通りです。