くらし情報『世界的に活躍する現代美術家・柳幸典氏と京都の老舗旅館がコラボレーション 「現代アートの中に泊まれる」140平米の客室が4月28日にオープン』

2022年5月6日 10:30

世界的に活躍する現代美術家・柳幸典氏と京都の老舗旅館がコラボレーション 「現代アートの中に泊まれる」140平米の客室が4月28日にオープン

から続く鉄板による重厚な扉を開くと、天に向かう隧道と地に向かう隧道が過客(旅人)を迎える。
天を表象する客間は空(くう)をイメージする透明でミニマルな水の立方体の浴槽によるプリズムからの虹が視覚的な天を表現している。洋間の菊の作品の壁とイカロスの回廊の壁は和紙職人・ハタノワタル氏にお願いした。
対する地の表象としては、陶芸家・石井直人氏による登り窯の1200度を超える高温で焼かれ変形した破れ壺を、壺の裂け目から揺らめく焔とともに天に対峙させた。加えて左官職人・久住章氏による地に抱かれるような浴槽と、日没の前にひときわ焼ける夕日を思わせる土壁、そして裏山の木々の緑と鏡合わせに石井氏の織部釉の緑の陶板を壁にしつらえ、大地の生命感と死と再生の胎動を表現した空間となっている。

そして、天と地の狭間の和室の客間には、帯匠・山口源兵衛氏によりインスピレーションされた若冲の菊花が配される計画である。
禅語における「呼風」とは、風を呼ぶ力があるということから、不可思議な素晴らしい能力を持つ者についていう場合もあるとのことだが、まさしくそのような能力を持つ匠とのコラボレーションによる空間は、日本の伝統文化と現代美術が融合した新しい風を呼んでくれるものと願っている。

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