くらし情報『高CO2環境でイネを増収させる「コシヒカリ」由来の遺伝子を発見―気候変動下での持続可能な稲作に貢献―明治大学大学院 農学研究科の山本 英司特任講師はゲノム解析で貢献』

2023年3月31日 14:00

高CO2環境でイネを増収させる「コシヒカリ」由来の遺伝子を発見―気候変動下での持続可能な稲作に貢献―明治大学大学院 農学研究科の山本 英司特任講師はゲノム解析で貢献

また、穂数増加に寄与するMP3は、腋芽の伸長が著しく抑制されるリン欠乏条件でのイネの生産性向上にも貢献する可能性が示されています。このことから、サブサハラアフリカなど、肥料や土壌からのリン供給が乏しい地域でのイネの生産性向上にもMP3の活用が期待できます。

用語の解説
1)インディカイネ:イネ(アジアイネ;Oryza sativa)は、大きくインディカ、ジャポニカの2つの亜種に分類されます。インディカは高温多湿な地域での栽培に適しており、インド・東南アジア・中国南部などが主な産地です。ジャポニカは比較的寒冷な気候に強く、日本、朝鮮半島、中国北部などで主に栽培されています。
2) 腋芽:葉の付け根にできる芽のことです。
3)ゲノム研究:ヒトや生物の遺伝情報の全体であるDNAの塩基配列を解読し、生命現象の理解や医療、農業、その他の応用研究を発展させることを目指す研究分野のことです。
4)マップベースクローニング:イネの品種間には、DNAの塩基配列に少しずつ違いがあります。
この違いを目印(マーカー)とすることで、各イネの遺伝子型を決定できます。そして、研究対象とする形質(ここでは穂数)と遺伝子型を比較することで、遺伝子の候補領域を絞り込んでいくことができます。

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