年間1.4億本のポケットおしぼりを売り上げるFSXの基幹技術ブランド『VB/VB-COSME-』を紐解く開発者インタビューを公開
当時の私は菌とウイルスの違いも分からない知識でしたが、VBがあれば「手指からの感染を防ぐ、手指衛生のためのおしぼり」ができるのではないかとワクワクしましたね。
■雑貨のVBから化粧品のVB-COSME-へ、VB-COSME-が秘める可能性
藤波:新型コロナウイルスによるパンデミックで、VBおしぼりはまさに飛ぶように人々に求められましたが、この協奏曲とも言える状況が過ぎたら、VBの需要も一緒に終わるだろうとも感じていました。だからこそ、ウイルス対策を超えた「おしぼりはこうあって欲しい」という理念を、今こそ求めたいと思ったんです。非常時や一部の人々だけに必要とされるのではなく、持続的な成長に寄与できるものにしたかった。
団:たしか電話で「VBを化粧品素材にすることは、あり得ますか?」とご相談いただいたんですよね。正直、ずっと医薬品を開発してきた私からすると、あのお話は嬉しかったですね。おしぼりという異なる領域に送り出した技術が、また自分のフィールドに戻ってきたような感覚がありました。おしぼりでは手指衛生の範囲だけで語られる技術でしたが、化粧品になると身体や細胞に対しての効果を謳えるようになる。