一般社団法人アジア家具フォーラム代表理事、株式会社東洋ファニチャーリサーチ代表取締役社長 阿部野 育三氏のインタビュー記事を『人民日報海外版日本月刊』にて公開
これは、メンバー同士の率直で実務的な協力関係があってこそ実現できるのです。
具体的な例を挙げると、中国の有名なマットレスメーカーが日本に工場および倉庫を設立しようとした際、日本の工場の賃貸にはさまざまな制約があり、契約までに時間がかかるという問題がありました。これを知った福岡県大川市のメンバー企業が工場と倉庫を提供したことで、そのブランドは日本での事業を無事にスタートさせることができました。メンバー同士が助け合いながら共に進む姿勢こそが、アジア家具フォーラムが安定して前進するための重要な原動力となっています。
―― 近年、中国の若者の結婚観や恋愛観が大きく変わり、一人暮らしやコンパクトな住まいがますます人気を集めています。日本の家具はこうしたライフスタイルにとてもマッチしていますが、優れた日本のインテリア製品を中国市場にどう展開していくかは、多くの人々が注目する課題です。この点について、どのような計画をお持ちでしょうか。
阿部野 最大の課題は物流です。
特に高級インテリア製品は、精巧で複雑な技術が施されており、装飾部分の分解が難しく、製品全体をそのまま輸送する必要があります。そのため、どうしても物流コストが高くなってしまいます。