彼の理性が崩壊…「男女の友情は成立しない」と思った瞬間
たわいないおしゃべりしたり、スマホで人狼ゲームをやったりして、楽しい時間はあっというまに過ぎていく。
「わたし明日バイトだから、そろそろ帰るわ」
23時すぎ、柚がそういって帰り支度を始める。
「あっ、おれも明日から実家帰るんだ。飛行機朝9時で」
「みんな帰るなら、オレっちも帰るかなあ」
柚、竜樹、陸は帰ることに。3人は近所だからいいよな。実家から通学中のみなみは、駅まで20分、そのあと電車で40分、最寄駅からまた15分。こんなに寒いのに、そんな移動イヤすぎるでしょ。
一斗と一緒に3人を見送ったあと、しばらくこたつにいたら、酔いがジワっと回って眠くなってきた。
「みなみ、どうすんの、終電なくなるよ」
「あと5分…」
結局うとうとしてたらマジで終電逃しちゃった。親には連絡すれば大丈夫だけど、これって一斗の家に泊まるってことだよね。
「シャワー、使っていいよ。ジャージここ置いとくから」
一斗に言われて、お風呂場でシャワーを浴びる。せまいユニットバスで思う。実家に帰ればあったかい湯船に浸かれたのに。しかも一斗、お風呂掃除してないから、なんかヌルヌルするし。
変なことになっちゃったと思いながら、一斗が用意してくれた部屋着に着替える。